※注意! ダンテ主・鳴ライのコラボです。現在ダンテとははぐれ中と云う設定の人修羅です。 人修羅設定は倉庫を御覧下さい → コチラ 超力→クロニクル・エディション(時間軸的にこの話は此処です)→アバドン王の流れです。 受けつけないと云う方は回れ右で宜しくお願いします。 更に自分勝手妄想設定が炸裂しています。すいません。 「なるみさん、て誰ですか?」 思いがけないひとのくちから唐突に出た有得ない名前に、ライドウは手入れをしていた刀を手から落とした。 xxx 無意識 「え、なん、… う」 「落ち着けライドウ」 意味のない言葉を紡いでしまったライドウにお目付け役の黒猫の叱責が飛んだ。 ボルテクス界。 受胎を受けた未来の帝都・東京が変貌を遂げたこの一種の異界とも云うべき世界で、ライドウとゴウトが老紳士からの依頼をきっかけに、幾度かの闘いを経て行動を供にするようになった悪魔 … 人修羅。 受胎の際に金髪の子供から授かった禍魂(マガタマ)によって人間から悪魔へと生まれ変わったと云う彼は、一見何を考えているのか判り難い存在ではあったが、今回の台詞は今までで一番度肝を抜かれた。 「なんで、鳴海さんの名前を、貴方が?」 質問に質問で返してしまってから「しまった」と思ったが、人修羅はあまり気にした風ではなかった。 「たまに、呟いて、た から」 人修羅 … 人間であった頃は布留部 由良(フルベ ユラ)と云った … は小さく首を傾げて答える。其れにライドウは眼を見張った。 呟いてた? 自分が、鳴海の名前を? まったくと云っていい程身に覚えがなかった。まさか、寝言とか? 驚愕の表情を浮かべるライドウに、由良はきょとんとする。 「無 ・ 意識?」 邪気のない云い方に、云い知れぬ焦りが込み上げる。 「あの… 一体いつ呟いてました?」 「そ、だね…。俺が気づいたの、戦闘の あと かな…」 由良の云うところはこうだ。 ライドウが仲魔(実際ライドウは人間なのでこの云い方はいささか意味合いは違うが)になってから、幾度かの戦闘ののち、刀を納めて黙祷をしながらライドウが何事か呟いていることに気がついたのだという。 戦闘後葬り去った悪魔に対して、一瞬目蓋を閉じて黙祷を捧げること。其れはたまにあることだった。其れは知っていた。 だが其の黙祷の際に、動くくちに気づいてから注意深く観察してみると、其れはどうやら5文字の言葉で、更にひとの名前、そして今日ようやく『なるみさん』と、聞き取れたらしいのだ。 説明を受けてゴウトは呆れた顔をした。 そしてライドウは… 「………っっ」 赤くなればいいのか青くなればいいのか、あまりにもな無意識の行動に倒れ伏したくなった。 超力兵団の一件が解決したのはつい先日のことだ。 そして其の翌日には八咫烏から里への帰還命令が下された。感慨に耽る暇もなにもない。 ただ呆然と、しかし傍目には酷く冷静に見えたであろう態度で、ライドウは鳴海に其の旨を伝え、長いようで短くもあった鳴海探偵事務所を後にしたのだった。 八咫烏には恐らく気づかれていただろう、鳴海との関係。そして同時に其れは世間に云い憚れる関係であったと認識している。 云いたいことも、聞きたいことも、何ひとつとして交わすことなく別れた。 だからだろうか。 云い知れぬ虚無感。其れは悪魔を葬った時、より濃く感じられるようになり、そして無意識に名前をくちにして自分を慰めていたのかもしれない。 項垂れて言葉をなくしたままのライドウに、由良は心持ち焦った。 「ご、めん。大事な、名前、だった ん だ?」 云われ、ハッとライドウは顔を上げた。 其れは由良の言葉を全面的に肯定した行動だった。其れを見て、由良が何処となく嬉しそうに微笑んだ。 「俺も… ある」 「……… ?」 言葉足らずな台詞に、今度はライドウが首を傾げた。 「大事な 名前」 ダンテ 、って云うんだ。 嬉しそうに、はにかみながら由良は呟いた。 其れはとても大事そうで、そして酷く愛しそうなものだった。 「ちょっと、今、離れてる・けど、 また逢える …って信じてるから。 だから、ライドウも、 また・きっと 逢えるよ」 この荒涼とした世界で、其の言葉と表情は酷く似つかわしいものではあったが、しかしライドウはだからこそ信じてみたいと思った。 混沌とした歪んだ、この地。 捩れたこの世界に居るからこそ、信じられる確かな願いと云うものはより明確に己の内に宿る。 「はい」 其れをこの人修羅と呼ばれる存在とならば、成し得ると思った。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― ちょ、どんだけ夢見てんのwww まだクロニクル・エディション、ライドウ初戦後です。ニヒロ機構なのに、自重しろwww もうね… 受っ子がふたりも! でも戦闘ちょう怖い! モー・ショボー可愛いぃいい! ヨシツネぇえええ! ちょ、モコイwww ライドウ、全然遠慮ねぇええぇぇええ!!! ゴウトにゃんに言葉もなく悶えました。 なにあれ、じぶんをどうしたいの。 20090112 戻 |