xxx 原作ver.



「須田さん」

そう呼びかけてみれば、予想通りの表情で須田は振り向いた。
「どうしたの黒木、いきなり」
いつもは刑事部長をもじった呼び方をしている自分達には、普通の敬称は予想した以上に違和感があった。別にそれに不満がある訳ではないが、第三者から見ればかなり不思議な呼び方だと思う。
先日飲みに行った店で、他の客が少し不思議そうにしたのが印象に残った。
そう須田に云ってみると、彼はおかしそうに笑った。
「まあフツーはチョウなんかつけないよね」
如何にも刑事的な敬称だよねえ。と続けて云う。
「でも俺達刑事だし」
今度は嬉しそうに云う須田に、黒木もかすかに微笑んで頷いた。



おまけ。
「でもフツーの店だと浮くこともあるんだなぁ、知らなかった」
「まぁ偶々でしょうけど」
「じゃあ二人で飲みに行く時くらいは、さん付けにしちゃう?」
「え」
「流石に皆の時には村チョウが気にしそうだしね」
深く考えず、ただ妙案とばかりにこにこと話す須田に、黒木は少し複雑な気持ちになった。

無自覚? 意図的?>


――――――――――――――――――――――――――――――



xxx ドラマver.



「須田チョウ」

フと思いついて、そう呼んでみれば、予想以上に間抜けな顔をして彼は振り向いた。
「何だよ、その、チョウっての」
「刑事部長の、チョウですけど」
あぁそのチョウ…。
呟き、納得しかけて、いやいやいや!と須田はようやく突っ込んだ。
「だから何で」
「まー、何ですかね。何となくです」
意味判んねえ!と更に須田は突っ込んだ。
「なに、そういう風な変わった敬称使いたいの」
「だから何となくですってば。でも云ってみて、さんでいいかなって思いましたよ」
「何でよ?」
「より親しいカンジがするでしょ」
嬉しそうに笑う黒木に、須田は呆れた表情を浮かべて溜め息をついた。
「呼び方くらいで変わらないだろ。俺達の仲は」
さらりと云われた言葉に黒木は目を見張る。しかし云った須田は深く考えていないみたいだった。

まったく…、参るよなぁ。

違った意味合いの呆れた表情で、黒木も溜め息をついた。



――――――――――――――――――――――――――――――





*拍手ログ 黒→須。

大体3ヶ月ほど、拍手の御礼として置いてた極短の黒→須です。原作→ドラマの繰り返し。
まずドラマ見て「須田チョウって云わない黒木って…!」とか吃驚したので、そのままネタにしました。まあそのくらいチョウさんって云わない須田にも吃驚したんですけどね! 村チョウもないし!
でもそれを払拭するイキオイで仲良しの度合いが斜め上をいくくらい上がってましたが(笑)

皆様拍手有難う御座居ました!

2010.02.04